明朝

全、きみに告ぐ

#tanka (6)

線を目前に踊る

プリーズ、ステイ、ビハインド、ザ、イエローライン。 よりそいホットラインはいつ何時もつながりません。誰のためにこの電話線は開かれているのでしょうか。生をやめたい人にはPCOPに取り組む余裕すらないということを身を以て知る。声を聞きたいと思う特定…

#tanka (5)

関係性が切れるということ

保とうと、保てると、保ちたいと思っていたものが唐突に切れるととても遣る瀬無くなる。お元気ですか、いまはどの辺にいますか、そちらでも雨は降っていますか。もう連絡を取ることも今世で会うこともないんだろうと思ったとき頭の中にVOIDのワンフレーズが…

いつか助けてもらったことのある人の苦しそうな姿を目にしたとき私はその人にもらっただけのぶんをいま返すことができるのだろうかと思ったりしている木曜の夜はどうも金曜っぽい。Googleストリートビューでウランバートルを散歩してもいいししなくてもいい…

日記と、『天気の子』を観た話

新しいオレンジのにおいの隙間に少しだけジャックダニエルの甘いにおいがしたような気がする。マッチ箱は久しぶりに擦られる日までに頭薬を擦り切らしていて火をつけることはできず、関係性の彼岸は近かったことがよくわかる。一人で涅槃に行くのは好きにし…

2019年5月26日 春の沙弥島は青く

#tanka (4)

#tanka (3)

#tanka (2)

いつか聴いたような曲が聞こえる、もう眠り方を忘れた。分かったから季節を歌わないで、と縋ってみるのは水路の隅に咲く濡れた花か草だけれど、するりと抜けていったそれを追うことはもうしない。それより久保田のミルクアイスキャンデーが食べたい。さりと…

#tanka

あまりにもあまい

そう明るくない川沿いの道を歩いていると水辺からちゃぽんと何かが跳ねる音が聞こえました。魚でしょうか、それともうさぎでしょうか。バランスのよい短歌や文章を読んだときに感じる「バランスいいな」はそれ以上でも以下でもないように思えてしまって、自…

書き殴る、をする。

卵豆腐とプリンが同時に食べたくなった。相変わらず見境がないですね、という声。夜が朝になるころにするお別れに際してまたね、と言って振り返ったそこにはバイカルアザラシしかいませんでした。目が怖い。すーすーする化粧水を塗ってあげるからどうか許し…

2020年4月23日 不安な夜は

あるとき以来聴けなくなってしまっていた曲がある。iPhoneに入れていて聴こうと思えばいつでも聴けるのに、イントロを数秒再生するといつも親指で再生ボタンを止めてしまう、を繰り返していた。その曲を今朝、ふと思い立って聴いた。5分間目を閉じながら聴い…

2020年4月21日 粉を溶く

冷えたコーヒーをすすりながら本を読んでいる。昼も夜もやることはそう変わらない。散らかった机にはピンクのマニキュアの瓶とシオランの『生誕の災厄』が隣り合って並んでいる。その隣にはリップクリーム、そのまた隣には体温計。

2020年4月20日 波音

出町柳でも北野白梅でも高野でもいいからアイスティーが飲みたい。似合う季節と似合う夕方をくれよ。さておき、海の恋しさに気づくような春だった。ふと思い出すのは雨の日の高松港や芋けんぴの入った袋についた水滴や直島の港から見た北斗七星や人から借り…

2020年4月19日 始発電車の音を合図に

朝が来たら終えるのは人生でも睡眠でもなくZoomです。私のマイクが朝の訪れを拾った瞬間、Surfaceを閉じるときが来たと言えるでしょう。 今日は履修の修正と追加をした。落選した科目はなし。昨年度取りこぼした科目と必要な科目が間違いなく入っているかの…

2020年4月15日 夜、葉桜は消灯22時

忠霊塔の奥にある石碑の文字を全文解読しながら日を暮らしたころには暗くなっていた。貴い話をいくつかした気がする。家に帰って手を洗っていたら内容を忘れてしまうこの感じは、心地いいときの典型かもしれない。

papabubbleキャンディー(お祝いMIX)を食べながら

◻︎水星 tofubeatsが好き。急速に巡り始めた血に合わせて「ふめつのこころ」、静まり始めた瞬間には「水星」を。冷やされていく心は朝起きてコップ一杯飲む水みたいで心地よかったよ。 ◻︎誰かのことを知ること もう私たちは誰かの名前を検索窓に打ち込むだけ…

かわる

ショッピングセンタームラハマもダイエーもリブロードも高野のミスドも出町柳のTSUTAYAもなくなり喫茶ライオンは全席禁煙になった、いつの間にか春が来ていた

他ならない

◻︎生きている生きていく生きてきた、ことを知っているから 大森靖子を聴くしかないみたいなメンタルのなかでいまは「呪いは水色」がiPhoneのスピーカーから流れている。清潔な白い部屋でVOIDを聴きながらもうどうにもならなくなっていた瞬間を助けてくれたの…

「なんだっていいんだよ」と君が言ってくれるから

友達が口ずさむ大森靖子の「マジックミラー」が愛おしかった。いままでの嘘 全部ばれても、あたしのこと好きでいてね。あわよくば一生仲良くありたい。自分の性質を知った結果 人との真摯な向き合い方が分からなくなった。そう打ち明けると君は小雨がぱらつ…

東の空は藍く、冬

吉祥寺から大森、終電の京浜東北線で御徒町へ。蔵前まで歩く数十分の道のおともはあたりめとレモン炭酸。さっぱり東京っぽくなかったけれど 東京という街を思い出すとき あの日の春日通りは結構、記憶の手前のほうにある。 ひとつひとつ、なんて中学でそんな…

掬い上げる朝

友人がブログとTwitterを消した。人はこうやって今まで縫ってきた糸を玉留めするんだなあ、と思った。彼にとっての何かが達成され、あるいは完成したのかもしれない。何者でもなかった私の言葉と存在に興味を持ってくれた人だった。ある日。タイムラインに赤…

あなたは世界で一番優しく強く、美しい

iPhoneのメモに日記のような下書きのようなメモのような何千字もの思考の断片が日ごとにたまっていく。澱をそのままにしているとまるで詰まりそうで、公開するしかなかったことをひととき許してほしい。あなたに対して感じている愛しさや尊さみたいな口に出…

初夏の日を思った、大晦日の朝の話

いつか友人が「別れた恋人とよく電車に乗って出かけていたから、今でも電車に乗るとその頃を思い出してつらくなる」と言っていた。 場所や時間や日付に思い出は宿る。それらはときに私たちを苦しめたり、あるいは背中を押して勇気付けたりする。 いま、深夜…

秋は冬へと

2019.11.27 - 12.23

2019年12月19日 雑記、土佐弁で

今日は朝四時ごろに目が覚めた。しばらく起きちょったけんど頭が重くなって昼すぎごろまで寝た。ボーッとしよったら、テレビから緊急地震速報の音がした。午後からは授業出ようと準備しかけちょったけど、驚いてしばらく動けんくなった。震源に近かったNHKの…

果てがないこと

ときどき、自分の制御がきかないほどにある一つにとらわれることがある。 その瞬間に見えているのは目の前のこととその周辺で、外部から入ってきた情報を処理し理解する経路には一枚のベールがかかっているような感覚になる。 果てがない、と思いながらも体…