明朝

全、きみに告ぐ

2020年4月20日 波音

出町柳でも北野白梅でも高野でもいいからアイスティーが飲みたい。似合う季節と似合う夕方をくれよ。さておき、海の恋しさに気づくような春だった。ふと思い出すのは雨の日の高松港芋けんぴの入った袋についた水滴や直島の港から見た北斗七星や人から借りた黒くて大きなガウンコートであって、その側には必ず波音があった。雨音もあった。水分をいつも求めていてそれは川でなく海であってほしい。羊文学「1999」はいつ聴いてもいいけど朝5時に聴くと特にいい。ユラユラしたイントロからすっと音が少なくなってボーカルが入ってくる瞬間、ボーカルが撫でる低音と手を伸ばすような高音、サビで視界が開けていく感覚。深夜の波音に呼応するようにあなたと口ずさんでみたかった。「恋っていうのは”好きだったんだなぁ”に気づく瞬間が一番いいんだよ」という話をガラス板のこちらで聞きながらお好み焼きをつつく。書き溜めた言葉は左にスワイプすればいつでも消すことができます。iCloudはもう容量がありません。