明朝

全、きみに告ぐ

2019年12月19日 雑記、土佐弁で

今日は朝四時ごろに目が覚めた。しばらく起きちょったけんど頭が重くなって昼すぎごろまで寝た。ボーッとしよったら、テレビから緊急地震速報の音がした。午後からは授業出ようと準備しかけちょったけど、驚いてしばらく動けんくなった。震源に近かったNHKのある放送局の定点カメラがテレビに映る。背広を着たおじさんが立ち上がって椅子の背もたれに手を置いたり辺りを見回したりしゆう映像を、ボーッと見る。

 

準備せんと、と思って歯を磨いてお風呂に入る。いっつも歯ブラシを水道水で濡らしてから歯磨き粉をつけるがやけど、今日は濡らさずに歯磨き粉をつけたもんやき、いつもと歯ブラシの這う感覚が違っちょった。そんなことを思いながら、NHK地震に関する速報を見ながら、歯を磨いた。

 

お風呂入って出てきたらもう四時前。急いで髪を乾かして、眉と唇だっけ化粧をして家を飛び出た。準備する前にバスの時間確認しちょったきギリギリ間に合うろうか、と思いよったけど信号一つの差で乗り過ごした。

家に引き帰って、自転車に乗って大学に向かう。20分あるから飛ばせば間に合う。急いだもんやき、額から汗が浮かんだ。途中、信号待ちの間に自販機で水を買った。いろはす。冷たいがを、信号変わる間に喉に流し込んだ。

 

大学には授業開始五分前についた。意外と余裕やった。棟の、授業のある階まで行って空き教室で汗がひくまで一分くらい休んだ。誰もおらん、広くもなく、電気のついていない、古い教室。いつかの学祭で文芸部の展示を見にきたときの教室。携帯で時間確認したらあと三分になっちょったき、行くか、と立ち上がって廊下に出る。廊下をトボーッと進むと、廊下脇にイチョウの木が見えた。秋になったころ、前々からこのイチョウの木とその移り変わりを見るたびに写真を撮りよったき、今日も一枚撮った。いつも一階から撮るけんど、今日は二階から。もうあんまり葉も多くないけど、橙が濃く朱色みたいになっちゅうところがあってきれい。

 

教室入る。ちょっと人が少ないような気がした。窓際の二列目のいつもの席に座る。もう授業始まるけど、まだ前の授業の先生がおる。何か一人の学生と話し込んでる。二列目に座ったき、目の前におる。まだ五限の先生は来ん。先生が学生に何かアドバイスしてる。特別支援学校の話しよったき、学生は教育系っぽい。学生が去っていく。授業開始チャイムが鳴って、前の授業の先生は「あ、そろそろ始まりますね…」と言いながら片付けをする。目の前で先生が一人言には大きい声で呟いたのと、前に「次の授業は何なんですか?」と話しかけられたことがあったき、私は携帯から顔を上げてはにかんで頷いたりした。五限の先生はまだ来てないし、たぶん来るまでもう少しあるから大丈夫、やと思う。五限の先生がきて、授業。

 

ルーズ・ベネディクトの『菊と刀』がテキストの授業。もうテキストも終盤。映画好きの先生やき、解説で関連する昭和初期〜中期くらいの映画が紹介されたりして面白い。いつもレジュメには必ずメモするようにしゆうけど、今までにはなかなか観る機会がつくれてない。前章(九章)の振り返りで、フランスのPACSやジョン・スチュアート・ミル『On Liberty』が紹介される。日本の婚姻は「両性の同意に基づく」が今の規定だから、同性婚は制度の上で認められていない。九章は「日本人には肉体と精神の対立がなかった」あたりがまだ十分に捉えられてないき、本文やネットの解説を読みたいと思う。十章は先生が言いよった「陰腹を切る」が強く印象に残っちゅう。

何か今、わざわざ授業資料をかばんから取り出して確認しながらブログ書きゆうし、趣旨がわからんなってきた。別に、受けた授業について正確に詳細を書きたくてこの記事を書き始めたわけじゃないがやし、と思いながら、まあ復習は大事か。

 

五限やき、終わったら外は暗い。帰りに一緒になった人文の先輩と食堂でご飯を食べた。オムライスがメニューに入っちょったき頼んだけど、「ふわふわオムライス一つお願いします」と言った後にラーメンが食べたくなった。ラーメンが食べたくなった気持ちをちょっとだけ認めながら、オムライスを食べた。その人文の先輩は何かと時々お会いする方で、いつも穏やかな雰囲気が漂いゆう。あと、どこか私に似ていて居心地がいい(人にも"気が合いそう"と言われた)。距離感が近いわけでも遠いわけでもなくて、でも一緒にご飯を食べるととても安心する人の一人。

 

食べ終わって外へ出る。もう真っ暗やけど、何となく知り合いに会うのが怖かったき、鞄に入れてた黒いキャップを被って顔を隠した。先輩と「じゃあまた」「寒いんでお気をつけて」とか言いながら別れる。

乗ってきた自転車回収して、今、コーヒー飲んでる。学部の先輩が来ちょって、少し話した。論文大詰めみたい。私は全く人の応援をしゆう場合やないけど、がんばってほしい。

 

今日はマフラー忘れたき、帰り道は冷えそう。