明朝

全、きみに告ぐ

2021/09/08 日報

ぬべーっとなる夜 入浴と運動ができない スピーカーからファンク&ソウル 明るめの常夜灯 シーツに擦る足裏 夏終わりました? 浴衣を着ないまま過ぎる夏 ワンピースの中を通る風 サーキュレーター 右手の人差し指をやけど どこにも 何にも TEL 来世でかけ直し…

2021/09/05 日報

美味しいドーナツとコーヒー 午後 髪を切る 軽くなる襟足 吹く風 「1年に1度だけふらっと予約なしでいらっしゃるお客さんがいるんですよ、そのお客さんは肩まで伸びた髪を1年に1度、ばさっと、頭頂部まで剃りにいらっしゃるんですよね、頭頂部だけ少し残して…

2021/09/01 日報

電話で起きる ほどよく人とおしゃべりできて ほどよくひとりでいられて ほどよく本が読めたりパソコン作業ができ ほどよく飲食ができるような いい居場所はないかね、という話をした ご時世 柴田聡子「後悔」 踊る 夕 日暮れ 晩夏 市民プール 塩素 ビート板 …

2021/08/31 日報

窓際 カーテンが風でそよぐ ちらちらと白い太陽が部屋をさす 洗濯物がすぐ乾く 生活 すべてがうまくいっているように感じられていたようなとき(何年前?あと、錯覚?)はどこでどんなふうにどの部分の身体とこころを動かしていたんだろう ぱりぱりの手ぬぐ…

2021/08/30 日報

『夏物語』を読んでいる 聴こえるジャズ 薄暗いオレンジの光 左手に立つ鏡 食べ終えたブルーベリーパフェ 本を読んでいると孤独をまざまざと感じられる 元々ひとりなのだと確認できる 安心 湯船の気持ちよさ パソコンを持ち込んで映画を観る ティーバッグの…

2021/08/27 日報

毎昼ベッドにいる 洗濯物を干している瞬間だけは正しい者へなったような気になれる シーツのグレー 枕カバーの白 ふとんカバーの生成り はがす かける ベージュのサコッシュ 数メートル先にあるスピーカーから聞こえる深夜ラジオの話し声や音楽 十年来救われ…

#tanka (20)

#tanka (19)

#tanka (18)

#tanka (17)

#tanka (16)

#tanka (15)

#tanka (14)

#tanka (13)

バシャッと蹴散らす

人との待ち合わせの大半を本屋か図書館にしてから、また本を読むようになった。悲、悲、不。 少しの力を持つようになると救う対象が変化するのはありふれたことなのに、服を着るのはいけないことでしょうか。内臓の一つまで目に焼き付けた覚えがあるなら言っ…

ゴロカのナグチャンパを焚いた 久しぶりに

#tanka (12)

(作成:2020年10月22日)

幻影を追う散歩が数ヶ月先の河川敷に見える。いつかまた会いましょう。

柳美里『JR上野駅公園口』(2021年5月1日、読了)

柳美里『JR上野駅公園口』河出文庫、2017年 --- ・内容(河出書房新社ホームページより) 一九三三年、私は「天皇」と同じ日に生まれた――東京オリンピックの前年、出稼ぎのため上野駅に降り立った男の壮絶な生涯を通じ描かれる、日本の光と闇……居場所を失く…

2021年4月28日 チキンカレー

生きていてよかったと少し思うような日だった。こころが軽くなるとき同時に心配事は尽きないが、軽くなることそのものが重要な日もあるのだと思った。何人もの人と話した。誰かと話すことや聞くことをしている瞬間の落ち着きや安らぎは、やっぱりその瞬間に…

ラジオ

春が来たから全てが許されたように錯覚する。君の確かな指がマスクをずらし不確かな音楽を奏でるとき、フロアの人々はその音楽を自分のもののように感じるのでしょうか。そうだといいですね。よくないけど。口の中の飴は甘い。君の誕生日の存在に、過ぎたこ…

#tanka (11)

#tanka (10)

#tanka (9)

よるのすきまに短歌を十首(#tanka)

高架下キムカル食らう朝帰りムードのかけら転げアルミ箔 終電の二時間前に別れては一駅乗ってスタンプ送る 「飲みますか?」聞かない間柄10cm 一粒交わすミントタブレット バストイレ別のお部屋がいいよねとではもういっそ試しませんか キャンドルの熱さくら…

綿と海

明日は5時半起きなのに映画を観てからというもの、とてつもない気持ちになってしまって眠れない。ということをただただ書きたいと思う。 映画「寝ても覚めても」をみた。断トツだった。どの言葉で切り取ったとしてもどのような言葉を尽くしても足りないと感…

#tanka (8)

正しさを求めて

書けないことも書きたかったことも、それでもまだ書きたいこともあるような気がする。 カネコアヤノとグッナイ小形ばかり聴いていた十数日間を超え、何かを取り戻しながら、久しぶりにかける眼鏡のフレームを愛おしく、同時に疎ましく思っている。帰る前日「…

#tanka (7)

窓の外は雨、絨毯には毛玉

八月の3日間が起こるのかそうでないのかは、私と君と遠くの誰かの判断にかかっています。渋谷の街は何度歩いてもどれが道玄坂なのか分かりませんが、喫茶ライオンへと登っていく百軒店の坂とゲートは過ぎるたびに心がおどります。三月の5日間、九月の3日間、…