毎昼ベッドにいる
洗濯物を干している瞬間だけは正しい者へなったような気になれる
シーツのグレー
枕カバーの白
ふとんカバーの生成り
はがす
かける
ベージュのサコッシュ
数メートル先にあるスピーカーから聞こえる深夜ラジオの話し声や音楽
十年来救われている
一歩など踏み出したくない気持ちごとに散歩はしたい
立ち止まりたい気持ちごとにどこかへ行ってしまいたい
JRは乗っていると意外と早いよなと思う
あんまり鈍行ではなさそう
あ、シベリアまでお願いします
「ホームシックナイトホームシックブルース」を聴きながら京成ライナーに乗った日から一年みたいな数年みたいなときが過ぎて
もどりてーって思う瞬間の多さ
お気に入りになったサンダルを日にさらしながらあてもなく行く昼下がりの図書館や
雪駄の足元を小雨であそびながら行く深夜のコンビニや
オレンジの間接照明のなか
折坂悠太「稲穂」
Netflix「ヘッドスペースの睡眠ガイド」
寝る