明朝

全、きみに告ぐ

よるのすきまに短歌を十首(#tanka)

 

 

高架下キムカル食らう朝帰りムードのかけら転げアルミ箔

 

終電の二時間前に別れては一駅乗ってスタンプ送る

 

「飲みますか?」聞かない間柄10cm 一粒交わすミントタブレット

 

バストイレ別のお部屋がいいよねとではもういっそ試しませんか

 

キャンドルの熱さくらいは知りたいといつかきっとのセビアン集合

 

袖に立つ毛玉をつまむぼくの手を振り払わない怖さいとしむ

 

カーテンが揺れるたんびに死にたくなるの夜の隙間からキッス投げてよ

 

西へ行く東の街の木立まで二人をどうか隠してください

 

「動物園しかないけど」と理由がないなら来ないから手を引くベンチ

 

かなわない白さふさいでバケットハット始発高円寺微熱は続く