明朝

全、きみに告ぐ

初夏の日を思った、大晦日の朝の話

いつか友人が「別れた恋人とよく電車に乗って出かけていたから、今でも電車に乗るとその頃を思い出してつらくなる」と言っていた。

場所や時間や日付に思い出は宿る。それらはときに私たちを苦しめたり、あるいは背中を押して勇気付けたりする。

いま、深夜のファミリーレストランからこのブログを書いている。遅くまで開いている店のため、課題の追い込みのためによく来ていた時期があった。初夏のころだったと思う。ここで迎えた朝がいくつかあった。

今でもこの、外が明るむ前の時間帯、人がまばらにくつろぐファミリーレストランに来るとその頃を思い出す。何があったわけではなく何もなかったわけではない。ただ、この場所や時間に付随する記憶は、少なくないように思う。今はただ、それを記録したかった。

初夏の日を思う大晦日の朝、という今日をいつか思うとき、またそこに希望がありますように。