明朝

全、きみに告ぐ

2019年10月30日 来冬までは

朝。

カレー。

2限。哲学の授業でまさか「フィトンチッド」を耳にする。

パラケルススの「ホムンクルス」の話、よかった。

最近よんでいる村田沙耶香『殺人出産』にもこれとどこか通ずるような、命の生成が描かれている。

この授業はいろいろな人に会う。同じ学部の人、他学部の知り合いの方、大学でよく見かける人。

前列の雰囲気が特に好き。

 

 

昼。
キャップをかぶってると落ち着く。

Bluetoothイヤホンをしてると落ち着く。

大きなカーディガンを着てると落ち着く。みたいな秋。

 

つい冬が待ちきれなくなる。冬に食べたい料理を並べてみる。

・鍋

・おでん

・グラタン

・おうどん

・ラーメン

・カレー

 

午後。

しばし机で眠る。

今まで誰にも話していなかった出来事を、人と話す。
まったくとりとめのない私の、ぽつりぽつりとつぶやく言葉を聞いてくれることに心から感謝する。

「苦しいなら、やめておいたら?」という一言にはっとする。

話すこと、伝えること、会うことによって整理される何かが確実にあるということ。知っているはずなのに踏み出せないのは、よいところでもあり、よくないところでもある。

 

夜。

カレー。あれは、しあわせ卵だった。

 カレーに限らず「美味しい」という感情に対する思い出がありすぎて、特別に美味しいものを食べるとつい涙が出そうになる。

「泣きながらご飯食べたことある人は、生きていけます。」

 

 

坂元裕二の新作みるまでは生きよう、来冬まではどうか。