明朝

全、きみに告ぐ

2022/11/23 21:39

自分の機嫌を取るためだけの紅茶をいれる。口寂しさや空腹の実感から直ぐにスーパーへ走ったり回転寿司にミルクレープを食べに行ったりするのではなく、あたたかい紅茶をいれて、小皿にレーズンやくるみや棗をだしてつまんでみることにする。あとのことは、それから考える。アレクサにキリンジを頼み、なんか違うな、と小沢健二に変える。キリンジは寂しい朝の音楽。オザケンは元気を取り戻したい夜の音楽。強い気持ち・強い愛が響く部屋。レーズンにラムをかけると美味しい。そろそろスーパーカップにラムをかけたりレーズンを乗せたりする遊びを、したくなる季節なのかもしれない。生きる日々が続く。暗いうちに寝て、暗いうちに起きる。何をしているのだろうか、とは思う。身体の疲労は眠れば直るが、心の疲労は睡眠だけで治ることを許さない。そのどちらにも、対応できる人になりたい。お道具箱の中身を久しぶりに考え直したり、そうした一歩を、ああ、踏み出してみてもいいかなと思えるようになったことだけでも、愛したい。宇宙の中で良いことを決意することくらい、とはこうした重ね合わせなのかもしれない。自分にとっての正義を振りかざしたことの負い目を打ち明けたら、「正しいと思うことして胸張って生きてね」と言われた。ポリティカルに公平を求めることを望む強い自分と、生活すらままならず救いや許しによってかろうじて歩む弱い自分の、そのどちらもを他者の前にさらけ出すことを、少しでも厭わない日々を目指したい。